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赤ちゃんがねんね上手になる安全な寝床

【睡眠コンサルタントコラム】赤ちゃんがねんね上手になる〇〇な寝床

 

赤ちゃんがねんね上手になる安全な寝床

乳幼児の睡眠コンサルタント『BABY SLEEP SCHOOL TOKYO』様とのコラボ企画のコラム第一弾は「赤ちゃんがねんね上手になる安全な寝床」についてご紹介します。

生まれてすぐは特に眠っている時間が長いので、赤ちゃんが心地よく過ごしてくれる寝床づくりはとっても大切。そしてやはり「安全」な環境で寝かしてあげたいですよね。

今回は、乳幼児の睡眠コンサルタントのゆいなださん、吉岡さんが気になるベビーベッドや添い寝、お布団セットなど、安全な寝床づくりについてコラムにまとめて下さったので、ぜひチェックしてくださいね。

 

誰もが最初に悩む赤ちゃんの寝床問題

妊娠したかも?!と思った瞬間から我が子に会える日を楽しみに毎日過ごされると思います。つわりに苦しみつつも、ベビー服などのリサーチが楽しくてつい夜更かししてしまう方もいるのではないでしょうか?幸せな毎日ですよね。

そして妊娠後期に入ってくるといよいよ出産も近づいてきて、今度は出産準備や入院グッズなどが気になり始めると思います。そんな中で多くのプレママさんが悩まれるのが、赤ちゃんをどこでどうやって寝かせればいいのか。

最初のうちは一日の大半を寝て過ごす赤ちゃん。

赤ちゃんの睡眠時間を表している

その寝床はどう作ってあげるのが良いのか。今回のコラボコラム第一弾では、赤ちゃんがねんね上手になる安全な寝床、をテーマにお伝えしていきます。

 

出産準備品に入れる?入れない?「ベビーベッド」

特に初めての出産となると、先輩ママたちに出産や育児のことを相談することも多いと思いますが、
「ベビーベッドはどうせすぐに使わなくなるから買わなくていいよ」
と耳にする方も多いかもしれません。

お布団が決してだめなわけではありませんが、床置きだとほこりやダニも気になりますし、ペットを飼っているおうちや兄弟姉妹がいるおうちは、赤ちゃんを守るという意味でも柵に囲われた寝床は必要ですね。

大事な大事な赤ちゃんですから、とにかく安全第一です!
一番安全な寝床は、やはりベビーベッドです。

 

大人ベッドでの添い寝はどうなの?

先輩ママがベビーベッドは使わなくなると言う多くの理由が、パパママとの添い寝になるから、かと思います。添い寝は決して悪いことではありませんが、添い寝にもリスクやデメリットはありますので、みなさんがどうされたいか改めて検討してくださいね。

 【添い寝のリスク/デメリット】
・高さのあるベッドから落下してしまうリスク
・親の掛け布団が赤ちゃんの顔にかかり窒息してしまうリスク
・親が赤ちゃんの上に覆いかぶさって窒息してしまうリスク
・落下防止のために設置したベッドガード(※1)とマットレスの間に挟まってしまうリスク
・乳幼児突然死症候群の発生リスク(※2)
・赤ちゃんのことが気になって、親が安眠できないデメリット(親の寝返りなどで赤ちゃんの睡眠が妨害されてしまう)

少し怖いお話をしてしまいましたが、日本における0歳児の死亡原因の第3位が不慮の事故で、窒息が死因の多くを占めています。その中でも、睡眠時の窒息が多く発生しています。(※3)

 

ベビーベッドを選ぶ基準は?

では、どのようなベビーベッドを選べばいいのでしょうか。
日本でベビーベッドとして売られている製品は、いずれもPSCマークとSGマークを取得している製品ばかりで、国が定めた安全基準の検査に合格しているので安心です。特にPSCマークにおけるベビーベッドの安全基準は非常に細かく指定されています。(※5)

日本の厚生労働省も、窒息事故防止のために大人用ベッドではなくできるだけベビーベッドを使用し、PSCマークが貼付されたベビーベッドを選ぶように伝えています。(※4)

 

お下がりのベビーベッドには要注意?!

 

もっとも、出産・子育ては何かと物入りで、金銭的負担も大きいですよね。特にベビーベッドなどの家具はお値段もそこそこしますので、友人知人から中古品を譲り受ける場合も多いと思います。とってもありがたいのですが、中古品にはリコール対象となっているものなどもありますし、最新の安全基準が満たされていないものもあるかもしれません。

経産省や消費者庁のホームページ内で、ベビー用品のリコール情報などを確認することができますので、是非参考にされてくださいね。

経産省 製品安全ガイド『リコール情報』
https://www.meti.go.jp/product_safety/recall/baby.html

消費者庁『事故防止ポータル』
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/child/

また、ベビーベッドのお下がりの場合、キャスターが取れかかっていないか、ネジの緩みなどはないかも必ず使用前にチェックされてくださいね。

 

 

ベビーベッドの安全な設置場所

ベビーベッドの安全な設置場所

では、ベビーベッドを購入したのはいいけれど、どこに置くのが正解なの?という疑問も出てくることと思います。

以下のチェック項目を確認してくださいね。

☐ タンスなどの家具が倒れてこない場所
  日本は地震大国です。地震で家具が倒れてくるような場所は避けましょう。

☐ 窓から離れた場所
  窓際は外気温に影響を受けやすいです。温度が一定を保てる場所に設置しましょう。
  また、カーテンに手が届いてしまうのも、窒息の危険性があるため避けたいです。

☐ エアコンの風が当たらない場所
  夏は冷房、冬は暖房を入れて快適な寝室を作ります。その際、風が赤ちゃんに直接あたるのを避けましょう。

 

ベビーベッドとともに購入すべき?お布団セットやベッドバンパー

ベビーベッドにお布団をしくべきか説明している

ベビーベッドの購入と共にお布団セットも購入される方は多いと思います。ですが、アメリカの小児科学会は、枕や掛け布団の使用は避けるように伝えていますし、日本の厚生労働省も口や鼻を覆ったり、 首に巻き付く可能性のあるものは置かないようにと啓蒙しています。(※4)

また、消費者庁・国民生活センターでは、柔らかいマットレスに顔が埋もれてしまった事故や添い寝での事故の例が発表されていて、就寝時の窒息事故への注意喚起が行われています。(※3)

そこで、ベビーベッドで使用する寝具については、以下を意識してみてくださいね。
・ベッドのサイズにあったマットレスを使用する
・硬めのマットレスを使用する
・マットレスとサイズのあったシーツをかける
・枕や掛け布団は使わない
・バンパーはふかふかの通気性の弱いものは使用しない

 

掛け布団がないと寒くない?寒さが心配な時は『着るお布団』を!

着るお布団を紹介している

それでも、掛け布団もない寝床で寝かせるとなると、赤ちゃんが寒い思いをしていないか気になるところだと思います。

赤ちゃんの平熱は大人よりも高いですよね。よって、私たち大人が思っている以上に赤ちゃんは暑がりなんです。

暑さ対策については次回のコラムにて詳しくご紹介しますが、そんな時には「着るお布団」です!スワドルやスリーピングバッグを私たちは着るお布団と呼んでいますが、お布団の代わりに着用して寝かせてあげることをおすすめします!スワドルやスリーピングバッグの上からブランケットや掛け布団をかける必要はありません。

寝返り前の小さなお子さまにはエルゴポーチのコクーンスワドルを、寝返り後には腕を出したスリーピングバッグを着せてあげましょう。コクーンスワドルは腕を中に入れることで、原始反射のひとつであるモロー反射対策にもなります。モロー反射が起きることで上手く寝られないことも多いため、スワドルで窒息のリスクも減らせる上に、胎内にいるような姿勢をつくり赤ちゃんに安心感を与えてくれるので、ぐっすりねんねが叶うと思いますよ。

 

ねんね上手な赤ちゃんに

リスクの少ない安全な寝床で寝かせてあげることで、ママパパが安心して寝かしつけができることがなにより大切です。それが赤ちゃんのぐっすりねんねにつながり、親子ともに十分な睡眠が取れて毎日笑顔で過ごせるようになります。

日本人は世界で一番睡眠時間が短いと言われていますが、実は赤ちゃんや子どもも他国と比べて短いんです。睡眠不足は脳や身体の発達に影響することもありますし、ぐっすり眠ることはいいことばかり!上手く寝られない赤ちゃんはいませんので、まずは赤ちゃんがぐっすり眠れる環境を整えてあげて、良い睡眠習慣をつけてあげましょうね。

 

この記事の監修・執筆

乳幼児の睡眠コンサルタント『BABY SLEEP SCHOOL TOKYO』を紹介している

『BABY SLEEP SCHOOL TOKYO』様

ゆいなだ陽子さん
慶応義塾大学法学部を卒業後、大手国際法律事務所に就職。社会に直接還元できる仕事をしたいという想いを強くし、17年のキャリアを離れ、スリープコンサルタントの活動をスタート。

吉岡ゆうこさん

青山学院大学英米文学科を卒業後、大手企業の海外営業や国際税理士事務所のバイリンガル秘書として勤務。2014年にオーストラリアで長女を出産。現地でネントレに出会い、毎日が見違えるほど楽しくなった経験が、現在の活動の原点となる。

 

まとめ

いかがでしたか。
乳幼児の睡眠コンサルタントのお二人がおすすめする安全な寝床づくりを参考にして、ぜひご家庭に合った睡眠環境を作っていただけると嬉しいです。

次回は乳幼児突然死症候群(SIDS)と暑さ対策についてお伝えしていきます。お楽しみに!

 

 

 

※1 ベッドガードの使用は生後18ヶ月以降という基準が設けられています。製品の概要や注意喚起をしっかり確認の上使用されてください。
※2 乳幼児突然死症候群については、次回のコラムにて詳しくお話します。
※3 厚生労働省の人口動態調査(2022年)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai22/dl/gaikyouR4.pdf消費者庁による就寝時の窒息事故(2022年)https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/child/project_001/mail/20221028/
※4 乳幼児突然死症候群 対策強化月間啓蒙ポスターhttps://www.mhlw.go.jp/content/11908000/000846943.pdf
※5 PSCマークは国の基準に適合した製品に表示され、SGマークは一般財団法人製品安全協会が定めた基準に適合した製品に表示されています。